『営業のPDCA大全』(藤本篤志 著、ダイヤモンド社)著者は、USENやスタッフサービス・ホールディングスの取締役を歴任し、グランド・デザインズを企業。営業改革などコンサルティングに携わる。本書はPDCAの新たな概念など、具体例などもありわかりやすく解説されております。
本業が営業職のひとであったり、副業であったり、売上をつくるには行動をします。ただやみくもに行動しても結果は伴うものではありません。営業職などの人であれば「PDCA」という言葉を一度は耳にしたことがあるかと思います。
実際にPDCAに基づいて何度も挑戦しては、うまく行かずいつの間にか、うやむやになってしまったことはないでしょうか。
この本は、PDCAサイクルの基本から新たな概念まで丁寧に記載されております。
本業でも副業でも実績を上げるために読んで間違い無い一冊です!
PDCAの新しい概念『G』とは?
『G』はGoalであり、常にGoalを意識してロジックを組み立てる手法!
下記は基本のPDCAになり、頭に『G』が加わります。
P:実行計画制定
D:政策計画実行
C:実行結果検討
D:改善計画実行
すべての答えはPにある!?
『Plan』では商談時間は質より量が重要であり、著者は商談時間を『商談フライト時間』と名付け、1日平均240分以上を基本とするとしております。
あまり知られていないのがDの重要性!
『Do』ではできない言い訳がでてくるため、途中で何度も細かく修正する必要性とチームワークが重要。
『C』の役割!
『Check』では実行計画と目標の達成度合いを場分けして考える事。CはDの結果から導かれる因果関係の調査と検討になる。
Aはリトマス試験紙の役割!?
『Act』はPを修正か追加するときに必要。Aは目標達成の最後の砦であり、Pに対し2重、3重の用心深さで行う。
『G』は目標を達成するために、何をどうすればよいのか具体的なPDCA実行計画の策定へと導くものになる。
『G』は一つに絞らず、『売上(達成率・目標額)』、『利益(達成率・目標額)』、『受注件数(達成率・目標件数)』、『ポイント(達成率・ポイント率)』、『自社独自(達成率・目標数)』など複数設定することもできます。
これまで簡単に『G』を含めたPDCAについて触れましたが、本書で私が一番関心したのが能力強化の章でした。
能力強化の章では、能力をパーツの集まりとして捉えるとして、「営業プレイヤーが商談進捗で必要な能力パーツ」、「営業マネージャーがマネジメントで必要になる能力パーツ」、「仕事をうまく遂行するための能力パーツ」、「意外に不安定な知識レベル」、「論理的に説明できない業績・プロセス連動総合能力の重要性」が記述されております。
能力をパーツと定義
営業をプレイヤーとして能力をパーツと定義づけた内容を参考までに記載します。(131ページより)
1:アポ取得能力
2:事前準備能力
3:コミュニケーション能力
4:提案書作成能力
5:現状分析能力
6:5W3H共有化と明確化能力
7:シグナルキャッチ能力
8:洞察力
9:誤謬(ごびゅう)発見・修正能力
10:ニーズ・ネックコントロール能力
11:次アポ取得能力
12:縦軸横軸活用能力
13:知識引出能力
14:知識応用能力
15:クロージング能力
16:アフターフォロー能力
17:第一印象能力
18:第二印象能力
19:その他社会独自に求められた能力
ほんの一部の紹介ですが、いかがでしょうか?どれも気になる内容が記載されております。
もう8月も終わりに近づいており、企業によっては上期の大詰めを迎えているところや、下期に向けたアクションプランの計画をする時期に来ております。
今一度『PDCA』の考え方をアップデートしてはいかがでしょうか。
コメント